R7年2月11日(火・祝)午前、尾崎咢堂記念館にて今年度 健康講座の2つめ、【フレイルにならないために】が開催されました。
講師は、伊勢市御薗町『アイン薬局 伊勢ひかり病院店』にお勤めの薬剤師、西山亜希さん。

フレイルという言葉、直接的には“虚弱”とか“体が弱ってきた”というような意味です。ここ10年くらいでよく聞かれるようになったかと思いますが、一気にメジャーになったのは、やはりコロナ禍から。家に引きこもりがちな毎日は、高齢者の健康にも悪影響を及ぼしましたよね…。
【フレイル】は、健康と介護の間を指し、加齢により弱っていく一方ではなく、自分の心がけひとつで健康な状態に戻せるのだそうです。

フレイルには以下の3つの局面があります。
①身体的なフレイル(筋力が弱くなり、歩いて行けていた距離をしんどく感じる等)
②精神的・心理的なフレイル(何をするのもおっくう、気が滅入る)
③社会的なフレイル(家族を亡くして孤立してしまう、仕事を辞めて社会とのつながりが切れる)
動く事が少なくなる→身体の機能が落ちる→外へ出かける事が減る→社会的な繋がりが薄くなる。
呼吸器等の慢性疾患がある→歩いたら苦しいのでそれをきっかけに運動しなくなる→身体が弱る…等、高齢になればなるほど、簡単にフレイル状態に陥ってしまうのですね。
フレイル防止のポイントとして、【低栄養】がキーワードになっていました。低栄養の状態は認知機能も低下させてしまうそうです。食事をしていても低栄養な事があります。しっかり栄養を取ることを心掛けましょう。
服用しているお薬の中には、食欲が落ちる副作用もあるそうです。体重が減ると薬の効きが良くなり過ぎてしまい、ふらついたり、転倒してしまった事をきっかけにフレイルになることも…。
フレイルになると、要介護への危険性・入院の可能性も高まります(ただの風邪が肺炎に移行するとか、ケガも筋力が落ちていて元の生活に戻りにくいとか)。
後期高齢者になると、メタボを気にするよりも痩せすぎていくのが危険との事。BMIも、都度チェックしてみるようにしましょう。(両手の人差し指と親指で輪っかを作って、ふくらはぎの一番太いところがその輪っかより細いようだと要注意だそうです)
座ったままできる、フレイル防止の簡単な体操も教えてもらって、みんなでやってみます。




フレイルになっている特徴は次のとおりです。
①何もしていないのに疲れやすくなる ②活動量が以前より減った ③筋力が減ってくる(握力が、男性で26kg以下、女性で18kg以下) ④動作が遅くなる(歩くスピードの低下) ⑤ 体重が減る(意図せずに1年で4~5kg減る)
どうですか? インターネットではもっと詳しいフレイル診断(イレブン・チェック)もありますので、参考にしてみてくださいね。
イレブンチェックとは?東大教授が考案したフレイル度チェック法 – 健康寿命ポータル
フレイルの予防は、誰かにやってもらうものではなく、自分で日々気を付けて続けるものです。
歩く事がフレイル予防になる!等、自分で自分を励ましながら、がんばってみましょう!
たんぱく質も、1日3回の食事の中でしっかり取るよう心掛けてくださいねー!